2016年11月9日水曜日

祇園白川 かにかくに祭

東山区祇園白川沿いで、8日午前、歌人・吉井勇を偲んで「かにかくに祭」が催された。『かにかくに 祇園は恋し 寝(ぬ)る時も 枕の下を 水のながるる』 と詠み、祇園をこよなく愛した明治、大正、昭和の初期までの歌人・吉井勇を偲び、毎年、祇園甲部の芸舞妓が歌碑に白菊を手向けて“かにかくに碑”で献花が行われた。
冨美代の女将さんから・・・。
この日は、曇天で雨が予報されたが歌碑の前で4人の芸舞妓さんが登場すると花街の華やかな雰囲気が醸し出された。
 「かにかくに碑」の前で、芸舞妓さんが白菊を供え、静かに手を合わせ献花した。
芸舞妓さんの献花がはじまると僅か15分~20分間に報道関係や多くの写真愛好家や観光客らが、しきりにカメラのシャッターを切っていた。
左から、豆まるさん、茉利佳さん、美月さん、豆こまさん。
歌人・吉井 勇は、鹿児島藩士吉井友実(伯爵)の孫として東京に生まれた。
柴田さんの豆まるさんとつる居さんの茉利佳さん。
つる居さんの美月さんと柴田さんの豆こまさん。昭和8年結婚し高知の山里に隠棲、4年後再婚、翌年京都に移住、晩年は爵位(しゃくい)を返上し隠居、北白川周辺に住み祇園に通ったといわれている。
今年3月、舞妓さんになってまだ上唇も指していない。当時、白川の両岸に茶屋が建ち並び、建物の奥の一間は川の上に少々突き出ており、「枕のしたを 水のながるる」はそのものの情景を詠んでいる。
歌碑の建っている地は、祇園白川のお茶屋「大友(だいとも)」があり、その女将「お多佳さん(磯田多佳)」の幅広い交流で、当時文人・夏目漱石や谷崎潤一郎ら有名作家や画家が多く訪れたと言う。
祇園花街を愛してやまなかった感性を感じさせるものでもあり、風情のある石畳を歩いて文人たちの粋を感じ、白川の流れの音もどこか風流に聞こえてくるようだ。 (11/8撮影)
 <かにかくに祭>
開催場所:東山区祇園白川通り
開催日時:11月8日 午前11:00
お問合せ:075-561-1115
交   通:京阪電車「祇園四条駅」から徒歩5分            
              市バスあり 

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